azamiのブログにようこそ。運営人よりのお知らせ。
この記事はトップに固定してあり,最新記事は次からになります。方法は天才的なSさんに教えてもらった,投稿日を10年先にしただけです。私やそのブログが10年先まで持たないかもしれないかしれないのにね。
ここに載せている論文の大半は専門家向けで,英文の翻訳です。当事者が読む事を想定していません。従って,表現は厳しいものがあり,告げられている事実は冷酷なものがあります。たぶん医療関係者が,ソフトな表現でこれらの事実を告げる方が望ましいでしょうが,当事者の(メンタル)ヘルスリテラシー*が,悲しむべき状態である以上,医学的事実を知る方がより重要と考え,載せます。ショックを受けそうなら,見ないで下さい。外国の文献が多いので,日本の実情とは合っていませんが,海外の方がもちろん正しいことが多いのです。
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双極性障害の概念,診断,治療 11個の記事
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精神医学 148→183→188個 増殖中
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双極性障害 79→160→183個 増殖中
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*ヘルスリテラシー
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メンタルヘルスリテラシー
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双極性障害治療ガイドライン:維持療法のまとめ,保険適応
双極性障害治療ガイドライン:維持療法のまとめ,保険適応
双極性障害治療ガイドライン:3.維持療法のまとめ,保険適応
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331.pdf
双極性障害治療ガイドライン(短縮タイトル)
最初のブログ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1342.html
序言 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1347.html
躁病エピソード http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1349.html
(1)気分安定薬 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1350.html
(2-4)抗精神病薬,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1351.html
3)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1352.html
うつ病相1)はじめ2)薬http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1353.html
3)抗うつ薬是非4-6)併用,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1354.html
うつ病相 7)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1355.html
維持療法1)はじめに 2-1)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1356.html
維持療法 2-2)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1357.html
維持療法3)リチウム4)精神療法5)BPII http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1358.html
維持療法6)RC 7)妊娠http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1359.html
3.維持療法のまとめ
表1 双極性障害の治療ガイドライン 2012:サマリー p18 (後半1/3)
3.維持療法の治療
A 薬物治療
● もっとも推奨される治療
リチウム
● 次に推奨される治療
ラミクタール
ジプレキサ
セロクエル
リチウムまたはバルプロ酸と,セロクエルの併用
リチウムとラミクタールの併用
エビリファイ
リチウムとエビリファイの併用
リチウムとバルプロ酸の併用
バルプロ酸
● その他の推奨されうる治療
テグレトール
リスパダールコンスタ(持続性注射剤,充分な心理教育を行なってもなお服薬不遵守の患者)
上記以外の気分安定薬同士の,あるいは気分安定薬と非定型抗精神病薬の組み合わせ
甲状腺ホルモン剤
● 推奨されない治療
抗うつ薬(特に三環系抗うつ薬)の使用
抗うつ薬単剤での治療
など
B 心理社会的治療
(いずれも薬物療法との併用)
● 推奨される治療
心理教育
対人関係ー社会リズム療法
● その他の推奨されうる治療
認知行動療法
● 推奨されない治療
薬物療法なしに,心理社会的治療単独での治療
表2 薬剤の保険適応の有無 p.19
躁病・躁状態 双極性うつ病 維持療法
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リチウム ○ × ×
バルプロ酸 ○ × ×
テグレトール ○ × ×
ジプレキサ ○ ○ ×
エビリファイ ○ × ×
セロクエル × × ×
リスパダール × × ×
ウインタミン ○ × ×
バルネチール ○ × ×
セレネース ○ × ×
レボトミン ○ × ×
トロペロン(注射のみ) ○ × ×
ロドピン × × ×
ラミクタール × × ○
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2012年3月31日時点で
- [2012/05/17(木) 20:02]
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双極性障害治療ガイドライン:維持療法 6)RC 7)妊娠
双極性障害治療ガイドライン:維持療法 6)RC 7)妊娠
双極性障害治療ガイドライン:3.維持療法 6)急速交代型 7)妊娠・出産
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
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3.維持療法
6)急速交代型(RC)
リチウムとバルプロ酸のRCに対する効果の比較では,差がありませんでした。
ラミクタールのプラセボ対照RCTでは,「付加的薬物治療開始までの期間」では差がなかったが,脱落率は少なかったことより,有効な可能性が示唆されました。
セロクエルがバルプロ酸と比較してRCに対し有効であったと言うRCTの結果があります。
またセロクエルの維持療法のポスト・ホック(事後)分析では,急速交代型の双極I型障害患者で,セロクエル群がプラセボ群より有意に再発までの期間が長期でした。
三環系抗うつ薬は,急速交代化を惹起する事が知られているので,中止する必要があります。
その他の急速交代化を引き起こす可能性のある薬として,L-ドーパやその他のドパミン作動薬,エストロゲンなどが,指摘されています。
甲状腺機能低下症(血清T4またはFT4の低下)はRCの危険因子なので,治療抵抗性のRCでは,甲状腺ホルモン投与が有効な可能性があります。
7)妊娠・出産
気分安定薬のリチウム,バルプロ酸には,妊娠の最初の3ヶ月に服用した場合,危険性を示す確かな証拠があります。
テグレトール,ラミクタール,非定型抗精神病薬も,安全性は確立していません。
患者が妊娠・出産を希望する場合に,下記の様な選択があります。
a そのままの投薬を続ける
b 投薬内容を変更する
c 薬を完全に中止する
d 薬を,一時的の中止して再開する
これらのリスク・ベネフィットを患者・配偶者と共に,充分検討する必要があります。
- [2012/05/13(日) 22:20]
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双極性障害治療ガイドライン:維持療法 3)リチウム4)精神療法5)BPII
双極性障害治療ガイドライン:維持療法 3)リチウム4)精神療法5)BPII
双極性障害治療ガイドライン:3.維持療法 3)リチウム 4)精神療法 5)双極Ⅱ型障害
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
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(2-4)抗精神病薬,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1351.html
3)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1352.html
うつ病相1)はじめ2)薬http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1353.html
3)抗うつ薬是非4-6)併用,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1354.html
うつ病相 7)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1355.html
維持療法1)はじめに 2-1)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1356.html
維持療法 2-2)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1357.html
3.維持療法
3)リチウム治療のガイドライン
血清リチウム濃度を測定します。
治療開始時に加え,維持療法中は,少なくとも2-4/yは測定します。
さらに,増量時,再発時,相互作用が疑われる薬の併用時,身体疾患合併時,副作用発現時,中毒,服薬不遵守が疑われる時も測定します。
濃度は,トロフ値(最低値)で測定するのが,望ましいので,朝方服用前に採血です。
外来では,朝の服薬をせず,午前中採血や,最終服薬後12時間で採ります。
服薬直後の濃度が安定しない時期の採血は用いるべきでありません。
濃度は,0.4-1.0mEq/L(mM)を目安とします。
低用量(0.4-0.6mEq/L)より,高用量(0.8-1.0mEq/L)の方が有効ですが,副作用が多いです。
低用量で予防できるなら,それでよく,低用量で有効性が不充分な時高用量も検討します。
急激な中止は,再発のリスクを高めるので,中止する時は,2週間ー1ヶ月以上かけて,ゆっくり減量します。
副作用として,腎濃縮能低下,甲状腺機能低下症,副甲状腺機能亢進症,体重増加があります。
各々,GFR(糸球体濾過量),TSH,血中Caがスクリーニングなります。
4)心理社会的治療
双極性障害の治療の中心は薬物ですが,それを受け入れるために,病気の知識を得て,受け入れる気持ちを熟成する事が重要です。
そのため心理面に配慮して疾患教育を行なう,いわゆる心理教育が重要です。
再発の初期症状に気づかせ,徴候があれば再診を促すことは,再発予防に有効です。
心理社会的治療のうち,再発予防に有効であると示されているのは,心理教育,集団心理教育,対人関係・社会リズム療法,家族療法,認知行動療法でした。
なお,メタ解析で認知行動療法の有効性は認められなかったと言う報告もあります。
一方,精神分析療法や,来談者中心療法(ロジャーズ,カウンセリング)の有効性は証明されていません。
5)双極Ⅱ型障害の場合
双極Ⅱ型で維持療法を行なう目安は,頻回かつ重症のうつ状態,双極Ⅰ型の家族歴の場合などが考えれますが,双極Ⅰ 型の場合より判断が難しく,ケースバイケースであります。
双極Ⅱ型の診断基準は,1994年のDSM-IV以来変化していませんが,臨床場面で,その患者の幅が広がっている可能性はあります。
そのため,以前の臨床試験のデータが,現在の患者層に当てはまらない可能性があります。
また双極Ⅱ型障害に特化した臨床試験は少なく,エビデンスも乏しいです。
リチウム,ラミクタール,テグレトールなどについては,有効性が示唆されています。
SSRI単剤での治療を推奨する論文もありますが*,SSRIによる躁転,それに準じた悪化を懸念する意見**もあります。
心理社会的治療については,双極Ⅱ型障害でも,心理教育や社会リズム療法は有効とされ,双極Ⅰ 型との差異に関する明確なエビデンスはありません。
* http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-987.html
** http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-991.html
- [2012/05/11(金) 20:29]
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双極性障害治療ガイドライン:維持療法 2-2)薬剤
双極性障害治療ガイドライン:維持療法 2-2)薬剤
双極性障害治療ガイドライン:3.維持療法 2-2)薬剤ごとのエビデンス
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
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序言 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1347.html
躁病エピソード http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1349.html
(1)気分安定薬 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1350.html
(2-4)抗精神病薬,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1351.html
3)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1352.html
うつ病相1)はじめ2)薬 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1353.html
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3.維持療法
2-2)薬剤ごとのエビデンス
バルプロ酸(適応外)
双極Ⅰ型障害に,リチウムを対照としたバルプロ酸のRCTでは,何らかの気分エピソードの再発までの期間という指標では有効性は見られませんでした。
脱落率という指標では,プラセボに比し,バルプロ酸群で有意に低く,予防効果が示唆されました。
双極Ⅰ型障害に,リチウム,バルプロ酸,リチウム+バルプロ酸の併用の,3群を比較したところ(BALANCE研究),再発リスクは,バルプロ酸群に比し,リチウム群,リチウム+バルプロ酸の併用群で有意に低下していました。
併用群とリチウム群には有意差はありませんでした。
テグレトール(適応外)
テグレトールは,プラセボより再発予防に有効な傾向がありましたが,有意ではありませんでした。
リチウムとの比較では,ほぼ同等でしたが,脱落率はテグレトールの方が高率でした。
ラミクタール
双極Ⅰ型障害に,リチウム,ラミクタール,プラセボの3群で,予防効果を比較した,2つの研究で,再発までの期間は,プラセボに比しラミクタール群で有意に長期でした。
再発予防効果は,躁病,うつ病の両方で認められたが,うつ病エピソードの再発予防がより顕著でした。
日本における,プラセボを対照とした臨床研究でも,ラミクタール投与群は,気分エピソードの再燃・再発等による試験中止までの期間が有意に長期でした。
うつ状態でリチウムにより治療された患者に,プラセボまたはラミクタールを追加すると,ラミクタール追加群で,うつ状態の再燃・再発が有意に長く,リチウムとラミクタール併用の有効性が示されました。
ラミクタールによるスチーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)などの重篤な皮膚障害には十分注意します。
これらは,投与開始量が推奨より多かった例,急速に増量を行なった例,バルプロ酸との併用症例に高頻度にみられました。
それゆえ,ラミクタールの使用には,少量からの開始と,緩徐な漸増が推奨されます。
その他(適応外)
その他の新薬,サプリメントなどについては,維持療法における確実な有効性を示す証拠はありません。
ベンゾジアセピンの長期投与が双極性障害の長期経過に良い影響を持つという証拠はなく,常用量依存の問題もあるため,漫然と使用すべきではありません。
併存する不安障害のために,ベンゾジアセピンを一時的に使用する場合はあります。
維持療法中に,ストレスなどによる不眠が生じ,睡眠障害によって再発のリスクが高まることが懸念される場合などに,一時的にベンゾジアセピン系睡眠薬を使用する場合がありますが,長期に漫然と使用すべきでありません。
- [2012/05/10(木) 23:42]
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双極性障害治療ガイドライン:維持療法1)はじめに 2-1)薬剤
双極性障害治療ガイドライン:維持療法1)はじめに 2-1)薬剤
双極性障害治療ガイドライン:3.維持療法 1)はじめに 2-1)薬剤ごとのエビデンス
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3.維持療法
1)はじめに
双極性障害において躁病エピソード,うつ病エピソードは,そのたびに回復するが,再発を繰り返すにつれ,心理・社会的後遺症をおこします。
そのため,再発予防療法(維持療法)が重要です。
Tohenら,1990年の,75名の入院躁病患者の4年後の経過観察では,72%が再発しました。4年間でこれだけ再発する事から,生涯にわたり再発しないものは,少ないと考えられます。
維持療法の開始時期は,再発のリスク,治療の負担,リスク分析を,患者・医師の話し合いで決めるべきで,一定の基準を決めるのは難しいでしょう。でも,下記の場合,維持療法開始は目安になります。
a.重症の躁病エピソードが一度でもあったら
b.2回以上躁病エピソードがあったら
c.重症のうつ状態を繰り返している
d.家族歴がある場合
維持療法の基本は薬物療法ですが,その長期継続には,心理教育が重要です。
多くの臨床治験が双極Ⅰ型障害か,一部にⅡ型障害を含む双極性障害全体で行なわれているので,双極Ⅱ型障害に対する明確なエビデンスはほとんどありません。
まず,双極性障害全体をとりあげ,その後,双極Ⅱ型障害,急速交替型,妊娠・出産に言及します。
維持療法の臨床治験の多くは1~2年で行なわれます。しかし実際はより長期の予防療法が行なわれます。
したがって,臨床治験のデータだけでなく,リチウム服用で自殺,総死亡率が低いという,生命予後に関するデータも参考に値すると思われます。
2-1)薬剤ごとのエビデンス
双極性障害で,「何らかの気分エピソードの再発予防」を指標とした,大規模臨床試験で,単剤で有効性が示されているのは,リチウム,ラミクタール,ジプレキサ,エビリファイ,セロクエルがあります。
一方,リチウム,ラミクタール(Goodwinら,2004),ジプレキサ,セロクエルには,躁病エピソードと,うつ病エピソードの両方の予防効果が示されています。
エビリファイは躁状態の再発のみ,予防効果が示されています。
その他,脱落率を指標とした場合,有効性が見られたのは,バルプロ酸です。
そして小さな臨床試験で有効な傾向が認められたのは,テグレトールでした。
リチウム(適応外)
維持療法の有効性は多くの臨床試験で認められているが,症例数,試験の質が,最近の臨床試験に比べると見劣りする為,メタ解析では低く評価されてしまいます。
臨床試験の質が時代により異なり,改めてリチウムの有効性を確かめる試験は行なわれないでしょう。
有効性の評価も変わり,RDCやFeighnerの基準に代わりDSM診断基準が採用され,対照患者が広がった事も,リチウム反応性の時代による低下に関係しているかもしれません。
さらに,最近の臨床試験では,急性エピソードで特定の薬に反応した患者を選び,その後ランダム化して,その薬の維持療法の有効性を見る事が多くなっています(エンリッチメント)。
そのため,リチウムを対照実薬とした試験で,リチウム反応性でない患者が選ばれることが多いので,注意が必要です。
しかし,最近の新薬の治験で,エンリッチメントを用い,リチウムを対照実薬としたRCT試験で,プラセボあるいはバルプロ酸に比し,再発までの期間を有意に延長することが示されました。
また,リチウムには病相再発予防効果のほか,自殺予防効果が示されています。
安全閾が狭く,中毒も起しやすいが,リチウムは全ての原因の死亡率を下げるそうです。
リチウムの適正使用は生命予後に良い影響を与えそうです。
ジプレキサ(適応外)
維持療法の効果をプラセボと比較した2つのRCTで,すべてのエピソードの再発に対し,有効性が認められました。
躁病に対する予防効果はリチウムに勝り,うつ病エピソードの予防については,リチウムと差がありませんでした。
セロクエル(適応外)
セロクエルをリチウム,プラセボと比較したRCTでは,全てのエピソードの再発までの時間が,セロクエル群でプラセボ群で有意に延長してました。
リチウムまたはバルプロ酸に,セロクエルまたはプラセボを追加した研究では,セロクエルの追加により有意の再発が減少しました。
エビリファイ(適応外)
エビリファイ単剤の26週間のプラセボ対照試験で,再発予防効果が認められています。
また,リチウムまたはバルプロ酸単独で反応しなかった患者への,エビリファイまたはプラセボの追加投与のRCTは,予防効果が認められました。
Post hoc(事後)解析で,予防効果はリチウムの併用でみられ,バルプロ酸の併用では見られなかった。
バルプロ酸に,エビリファイまたはプラセボを追加した24週の維持療法のRCTは,再発までの時間に有意差はありませんでした。
エビリファイまたはプラセボを,ラミクタールに加えた52週の維持療法のRCTでは,エビリファイ群の方が躁病または混合性エピソードの再発までの期間が長い傾向がありましたが,有意ではありませんでした(p=0.058)。
リスパダール(適応外)
小数例だが,既存治療にリスパダールコンスタ(持続筋注薬)を追加した維持療法の試験で,リスパダールコンスタ群で有意に再発率が対照群より低下していました。
- [2012/05/09(水) 20:40]
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双極性障害治療ガイドライン:うつ病相 7)まとめ
双極性障害治療ガイドライン:うつ病相 7)まとめ
双極性障害治療ガイドライン:2.大うつ病エピソード 7)まとめ
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躁病エピソード http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1349.html
(1)気分安定薬 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1350.html
(2-4)抗精神病薬,他 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1351.html
3)まとめ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1352.html
うつ病エピソード1)はじめに2)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1353.html
3)抗うつ薬の是非4-6)併用,ECT http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1354.html
2.大うつ病エピソード
7)まとめ
双極性うつ病の治療薬として推奨されるのは,下記の薬剤の単独治療です。
セロクエル 300mg/d
リチウム 0.8mEq/Lを超える血中濃度で,最低でも8週間経過観察
ジプレキサ 5~20mg/d
ラミクタール 200mg/d HRDSが25点以上の症例
ただし,ジプレキサを除いて保険適応外です。
気分安定薬の併用治療としては,下記も推奨されます。
リチウム+ラミクタール
電気けいれん療法 も推奨されます。
テグレトール,バルプロ酸による単独治療は,データが少ない為,保留とします。
抗うつ薬(特に三環系)の使用は,議論が多いけれども,現在の証拠から推奨されません。
有効性に関する証拠は少ないけれど,患者に対する心理教育,家族の協力,支持的精神療法,認知療法,対人関係療法の併用も重要視すべきで,決してないがしろにしてはいけません。
表1 双極性障害の治療ガイドライン 2012:サマリー p17 (続き)
2.大うつ病エピソードの治療
●推奨される治療
セロクエル
リチウム
ジプレキサ
ラミクタール
●その他の推奨されうる治療
リチウムとラミクタールの併用
電気けいれん療法
●推奨されない治療
三環系抗うつ薬の使用
抗うつ薬による単独治療
など
- [2012/05/08(火) 21:02]
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双極性障害治療ガイドライン:うつ病相3)抗うつ薬の是非4-6)併用,ECT
双極性障害治療ガイドライン:うつ病相3)抗うつ薬の是非4-6)併用,ECT
双極性障害治療ガイドライン:2.大うつ病エピソード3)抗うつ薬使用の是非 4)気分安定薬と抗うつ薬の併用 5)気分安定薬同士の併用 6)電気けいれん療法(ECT)
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331.pdf
双極性障害治療ガイドライン(短縮タイトル)
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うつ病エピソード1)はじめに2)薬剤 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1353.html
2.大うつ病エピソード
3)抗うつ薬使用の是非
プロザック,パキシル,トフラニール,tranylcypromine(MAOI)が,プラセボより有効であると言う報告があります。
しかし,急性双極性うつ病に抗うつ薬を使うのは,躁転,急速交代化のリスクがあります。
躁転のリスクはメタ解析の結果,SSRIで2~3%でプラセボと有意差がなく,三環系抗うつ薬では報告により異なるが,11.2%の躁転率という報告もあり,SSRIより,躁転のリスクが高いでしょう。
日本にSSRIは,ルボックス,パキシル,ジェイゾロフト,レクサプロがあるが,どれだけが上記に当てはまるのか記載はありませんでした。
SNRIの躁転のリスクのデータは少ないが,SSRIより高い可能性があります。
これに新規SNRIのトレドミンを含むのか,ガイドラインに記載はありませんでした,
ガイドラインにリフレックス(NsSSA)の記載はありませんでした。
躁転のリスクを考慮すれば,双極性うつ病に関し,抗うつ薬(特に三環系)を単独使用するのは,推奨されません。
双極II型障害に関しプロザック(SSRI)とvenlafaxine(SNRI)(いずれも日本未発売)が有効で躁転率が低いというAmsterdamらの小規模の報告があったので,これらの薬剤が有効な可能性はあります。
しかし,他の抗うつ薬に関する同様な報告はない為,双極II型障害にも抗うつ薬の使用は慎重に行うべきでしょう。
4)気分安定薬と抗うつ薬の併用
気分安定薬と抗うつ薬の併用は臨床で広く行われていますが,その有効性に関してエビデンスの高い報告は少ないです。
むしろ大規模RCT(STEP-BDなど)によれば,気分安定薬と抗うつ薬(パキシル,bupropion(ノルアドレナリンおよびドパミン再取り込み阻害薬 (DNRI)))の組み合わせでは,躁転のリスクを増やさないものの,気分安定薬単独と有意差はありませんでした。
また最近の気分安定薬と抗うつ薬の併用治療は,気分安定薬単独に比し,有意差を認めませんでした(Van Lieshout, 2010)。
5)気分安定薬同士の併用
気分安定薬同士の併用の併用も臨床で広く行われているが,併用の有効性については,リチウム(0.6~1.2mEq/L)+ラミクタール200mg/dが,リチウム+プラセボに急性双極性うつ病に有効であったプラセボ対照RCT(124人)の報告を除き,エビデンスの高い報告はありませんでした。
6)電気けいれん療法(ECT)
双極性うつ病に対するECTの有効性に関するRCTは少ないです。
単極性うつ病(大うつ病)との比較によれば,ECTの抗うつ効果は,単極性うつ病と双極性うつ病との間に有意差は認めず,作用発現は双極性うつ病が有意に早かったです。
- [2012/05/07(月) 23:45]
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双極性障害治療ガイドライン:うつ病エピソード1)はじめに2)薬剤ごとの証拠
双極性障害治療ガイドライン:うつ病エピソード1)はじめに2)薬剤ごとの証拠
双極性障害治療ガイドライン:2.大うつ病エピソード 1)はじめに 2)薬剤ごとのエビデンス
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)(原題)
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2.大うつ病エピソード
1)はじめに
双極性障害のうつ病エピソード(=双極性うつ病)には下記の問題があります。
(1)過小診断される
(2)難治性です
(3)自殺のリスク
(4)躁転のリスク
これまで,RCTなどのデータが少数でしたが,2005年頃より出るようになり,国内外のガイドラインが時代遅れになりました。
双極性障害の治療が長期的再発予防であることを,考えるとうつ状態の治療もその観点で考える必要があります。
DSM-IV-TRでは,双極性障害をI型,II型,急速交代型を区別しているけど,ガイドラインでは別々のデータが少ないので分けていません。
2)薬剤ごとのエビデンス
セロクエル(適応外(日本での話))
300mgあるいは600mgのセロクエルは,プラセボに比し,急性期双極性うつ病に有効であったと言う,RCTが2つあります。
これらの報告では,300mgと600mgで有意差がなかったと言います。
最近の大規模プラセボ対照RCTでは,300mgあるいは600mgのセロクエルは,600-1800mgのリチウムや,プラセボに比して,急性期双極性うつ病に有効であったと言います(Youngら,2010)。
リチウム(適応外)
主に1970年代,小規模(約40人)だが,リチウムがプラセボに比し,急性期双極性うつ病に有効であったと言う,9つのRCTや,交差試験(クロスオーバー)法による,報告があります。
さらに,メタ解析でも,リチウムの有効性が報告されています(Zornbergら,1993)。
しかし,効果発現まで6-8週間を要したり,血中濃度が0.8mEq/Lを超えるまでの増量を要する場合があります。
ただし,最近の大規模プラセボ対照RCTでは,600-1800mgのリチウムや,プラセボに比して,有意でありませんでした(上述,Youngら,2010)。
ジプレキサ(保険適応)
ジプレキサ5-20mg/日のジプレキサと比して,急性期双極性うつ病に有効でした(833人,Tohenら,2003)。
この治験の時は,ジプレキサとプロザックの合剤(OFC,日本未発売)の方がジプレキサ単独より更に有効であった為,FDAは双極性うつ病の治療にOFCのみを認めました。
2012年2月,国際共同治験の成績をうけ,ジプレキサが国内で,最初で唯一、双極性障害の躁症状とうつ症状の両方の改善に適応を持つ薬剤となりました。
ラミクタール(適応外)
200mg/dのラミクタールは,急性期双極性うつ病に有効でした(195人)。
しかし,急性期双極性うつ病の5つのプラセボ対照RCT(195~259人,50~400㎎,7~10週)のうち,4つで,プラセボと有意差を認めませんでした。
ただし同じデータを事後解析すると,ハミルトンうつ病評価尺度(HRSD) が治療前24点以下で,軽症から中等症では,プラセボと有意差がないが,HRSD25点以上の中等症から重症の群には,プラセボに対して有意でした。
また最近のメタ解析では,ラミクタールの有効性が報告されています(Van Lieshoutら,2010)。
ラミクタールの投与により,スティーブンス・ジョンソン症候群や,ライエル症候群など,重篤な皮膚障害があらわれるので,注意が必要です。
テグレトール(適応外)
双極性うつ病に対するテグレトールの有効性を示すのは,小規模のRCTが1つあるのみです。
バルプロ酸(適応外)
双極性うつ病に対する有効性の報告は小規模のものです。
最近のメタ解析の結果は,双極性うつ病に対し無効であるという報告と,有効であるという報告があります。
エビリファイ(適応外)
単独では無効であると言う,2つのプラセボ対照RCT(374人と375人)があります。
いずれの研究も,5~30mg/dのエビリファイ,8週間の治療でプラセボと有意差を認めませんでした。
その他の薬剤(適応外)
ビタミンC
EDTA+ビタミンC
ビ・シフロール(ドパミン・アゴニスト,パーキンソン病治療薬),以上RCT
エクセグラン(抗けいれん薬),症例集積報告
モディオダール(精神刺激薬)
トピナ(抗けいれん薬)
N-アセチルシステイン,以上RCT
ガバペン(抗けいれん薬)
パーロデル(ドパミン・アゴニスト,パーキンソン病治療薬)
レボチロキシン(T4,甲状腺ホルモン),症例集積報告
の追加投与が有効であるという報告がありますが,いずれも少数例での検討です。
- [2012/05/06(日) 03:15]
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双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード 3)まとめ
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード 3)まとめ
双極性障害治療ガイドライン:1.躁病エピソード 3)まとめ
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躁病エピソード
3)まとめ
躁病エピソードの治療薬として,もっとも古くから使用され,効果も副作用も分かっているのがリチウムです。
ただし,リチウムには中毒があり,脱水などで引き起こされるので,激しい躁状態ではやや使いにくいです。
しかし,躁状態の時に既に再発予防を見すえると言う,薬の選択の観点,安価という観点から,リチウムを第一選択薬とすべきでしょう。
リチウムが無効な場合は,バルブロ酸を考慮すべきでしょう。
ただし,臨床経過や,反応性への特徴から,それぞれの薬剤にたいする反応性が予測できる場合,必ずしもこの順にこだわらず,非定型抗精神病薬(ジプレキサ,エビリファイ,セロクエル,リスパダール)の単独投与も選択肢の1つです。
気分安定薬単独でコントロールできない時,非定型抗精神病薬単独治療も選択肢です。
しかし早急に鎮静効果が必要な場合,気分安定薬と非定型抗精神病薬の併用が必要です。
どの非定型抗精神病薬を選ぶか明確な基準はなく,副作用のプロフィールにより選択します。
順番を入れ替えて,下記の表を引用します。
表1双極性障害の治療ガイドライン 2012:サマリー p16
1.躁病エピソードの治療
●最も推奨
躁状態が中等度以上
リチウムと非定型抗精神病薬(ジプレキサ,エビリファイ,セロクエル,リスパダール)の併用
軽度の躁状態
リチウム単独
●次に推奨
バルブロ酸
非定型抗精神病薬(ジプレキサ,エビリファイ,セロクエル,リスパダール)の単独使用
テグレトール
バルブロ酸と非定型抗精神病薬の併用
●その他の推奨されうる治療
気分安定薬2剤以上の併用
気分安定薬と定型抗精神病薬(ウインタミン,バルネチール,セレネース,レボトミン,トロペロン,ロドピン)の併用
電気けいれん療法
●推奨されない治療
ラミクタール
トピナ
ワソラン
など
- [2012/05/04(金) 00:52]
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双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード (2-4)抗精神病薬,その他
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード (2-4)抗精神病薬,その他
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード 2)薬剤ごとのエビデンス (2-4)抗精神病薬,その他
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1.躁病エピソード
2)薬剤ごとのエビデンス
(2)抗精神病薬
a)非定型抗精神病薬
ジプレキサ,MARTA
これはプラセボより有意の抗躁効果をしめす。
食欲増加,体重増加,脂質異常,高血糖,糖尿病増悪を来たしやすいので,糖尿病には禁忌です。
エビリファイ,DSS
これはプラセボより有意の抗躁効果をしめす。
これは,錐体外路症状や高プロラクチン血症は起しにくいが,アカシジアの頻度は高いです。
セロクエル,MARTA,適応外
これは,プラセボより有意の抗躁効果をしめす。
セロクエルは,錐体外路症状や高プロラクチン血症は起しにくいです。
ジプレキサ同様,食欲増加,体重増加,脂質異常,高血糖,糖尿病増悪を来たしやすいので,糖尿病には禁忌です。
リスパダール,SDA,適応外
これは,プラセボより有意の抗躁効果をしめす。
これは,錐体外路症状や高プロラクチン血症を生じる事が比較的多いです。
b)定型抗精神病薬
ウインタミン,バルネチール,セレネース,レボトミン,トロペロン(注射薬のみ適応で,経口剤は適応でない),ロドピン(非定型抗精神病薬に属するという考えもあるが,ガイドラインではここに分類)なども,抗躁効果が認められ,古くから使われてきました。
しかし,錐体外路症状や,過鎮静,うつ転の危険性から,慎重に選択すべき薬物です。
(3)気分安定薬と抗精神病薬の併用
リチウム,バルプロ酸,テグレトールなどの気分安定薬に,ジプレキサ,セロクエル,リスパダールなどの抗精神病薬を追加すると,プラセボを追加した場合と比較して,有意に大きな抗躁効果が得られたというメタ解析の結果があります。
(4)その他
一時期,抗躁効果が注目された,ワソランや,トピナ(どちらも保険適応外)に,プラセボを超える抗躁効果はなかった。
双極性障害の維持療法に適応の通ったラミクタールは,一時抗躁効果があるとされたが,プラセボを超える抗躁効果はなかった。
電気けいれん療法は薬物抵抗性の場合試みる価値があります。
躁状態の興奮,不隠に対して,一時的にベンゾジアセピン系を補助的に使う事もあるが,脱抑制もあるので慎重に,衝動性,攻撃性が増した躁病患者,アルコール依存症を合併した躁病患者には特に注意が必要です。
ガイドラインでは,維持療法のところで記載されている心理社会的治療を,躁病がある程度改善した頃始める事は,病識を深め,治療に対するアドヒアランスを確立するのに重要です。
- [2012/05/02(水) 20:31]
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双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード(1)気分安定薬
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード (1)気分安定薬
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード 2)薬剤ごとのエビデンス (1)気分安定薬
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)
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躁病エピソード http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1349.html
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012
序文(省略)
1.躁病エピソード
1)はじめに
2)薬剤ごとのエビデンス
(1)気分安定薬
リチウム
1949年オーストラリアのCadeの発見から60年躁病治療の第一選択とされました。
初期の研究は,方法に問題があり,一時リチウムの効果に疑問が生じました(Moncrieff,1997)。
ところが非定型抗精神病薬の抗躁効果の検討でリチウムが対照薬として使われるようになり,それらのデータを統合できるようになりました。
最近のメタ解析では,リチウムがプラセボより有意の抗躁効果が確認されています(Smithら,2007;Yildizら,2010)。
しかし,リチウムの即効性はなく,ジプレキサの効果に追いつくまでに,約10日を要します。
したがって,興奮,易怒性の強い患者では,リチウムと非定型抗精神病薬の併用が必要でしょう。
リチウムに再発しにくい患者は
1 過去の再発回数が10回をこえる
2 混合状態,焦燥感・不快気分の目立つ
3 被害妄想など,気分に一致しない精神病像を示す患者です。
反応しやすい患者は,多幸感・爽快気分を呈する,典型的躁病の患者です。
(後略)
バルプロ酸(デパケン)
もともと抗てんかん薬として導入されたが,Lambert PAにより気分安定薬の仲間入りを果たしたものです。
メタ解析では,バルプロ酸がプラセボより有意の抗躁効果を発揮します。
リチウムと異なり,バルプロ酸は,
再発回数の多い躁病患者
焦燥感の強い患者,混合状態,ラピッドサイクラーにも奏功する場合があります。
バルプロ酸は,リチウムほど,有効濃度と中毒濃度が接近していません。
しかし,朝方,服薬前の血中濃度の測定が望ましい。
躁状態に対する有効濃度は,70μg/ml以上で,それ以下の場合よりも抗躁効果が高いとされています。
時に,100μg/mlをやや超える量が必要ですが,120μg/mlを超えないようにします。
テグレトール(カルバマゼピン)
これも抗てんかん薬として導入されたが,大熊らにより気分安定薬の仲間入りを果たしたものです。
メタ解析では,テグレトールがプラセボより抗躁効果を発揮しました。
副作用としては,重篤なスティーブンス・ジョンソン症候群を生じる事があります。
薬の代謝酵素を誘導する為,併用薬の濃度を下げる事があります。
リチウムほど,有効濃度と中毒濃度が接近していません。中毒が疑われる場合,血中濃度を測定します。
テグレトールの抗てんかん薬の有効血中濃度は,5-10μg/mlとされている為,気分安定薬としても,この濃度が推奨されています。しかし気分安定薬としての有効血中濃度は厳密には,検討されていません。
- [2012/05/02(水) 01:36]
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双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード
双極性障害治療ガイドライン:躁病エピソード
日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害 2012 第2回改訂(第3版)
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序文(省略)
1.躁病エピソード
1)はじめに
躁病エピソードは,うつ病エピソードと異なり,急速に悪化する事が多いので,治療が追いつかない。
従来,気分安定薬*が第1選択と考えられてきたが,即効性が期待できない為,抗精神病薬を併用する事が多い。
併用療法を3-4週して,状態が落ち着いたら,抗精神病薬の漸減・中止を行い,後は気分安定薬で単独で維持していく事が多い。
併用する抗精神病薬として,セレネースやレボトミンなどの定型抗精神病薬を多く使っていたが,錐体外路症状や過鎮静などが問題になりました。
近年,非定型抗精神病薬*の,リスパダール,ジプレキサ,エビリファイ,セロクエルなどが代わって使われ上記の副作用は軽減されてきています。
もう一つの変化は,非定型抗精神病薬自体に気分安定薬様作用があるのではないかと言う期待でした。
そのため,躁病エピソードに非定型抗精神病薬を単独投与し,プラセボに比し有効であったという報告が増えています。
世界のさまざまなガイドラインで気分安定薬のみならず非定型抗精神病薬の単独投与が第一選択になっています(CANMAT&ISBD,ISBD)。
Cipriani(2011)は68のRCTのメタ解析を行い,投与3週間の躁状態改善,脱落率を指標として,非定型抗精神病薬が気分安定薬より効果的であったと報告しています。この解析では3週間の非定型の即効性は確認されたが,それ以降の経過は観察されず,単なる鎮静効果なのか,気分安定につながる効果なのか明らかにされていません。
双極性障害の治療の最終目標が,躁状態の寛解のみならず,長期的な再発予防にある事を視野にいれると,躁状態の治療薬としても再発予防を視野に入れるべきです。
*気分安定薬:定義は定まっていないが,ここでは,リチウム,ラミクタール,バルプロ酸(デパケン),テグレトールとしました。
*非定型抗精神病薬:第二世代抗精神病薬とも言われ錐体外路症状が出にくい抗精神病薬をさします。ガイドラインでは,明確に定義せず,慣習に従いました。
- [2012/05/01(火) 22:20]
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うつ病学会が,「双極性障害(躁うつ病)とつきあうために」を改定
うつ病学会が,「双極性障害(躁うつ病)とつきあうために」を改定
日本うつ病学会が,
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/index.html
2012年3月14日 双極性障害委員会が「双極性障害(躁うつ病)とつきあうために」第5版?に改訂しました。
患者,家族,関係者向けですが,25ページの大作で,保険適応が最近拡大されたものの記載がのっています。
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/sokyoku/pdf/bd_kaisetsu.pdf
このpdf文書は,印刷やコピーペーストができて,覚え書きや,引用を作るのに便利です。
専門家向けの,「日本うつ病学会,双極性障害ガイドライン 第3版」と合わせてご利用ください。
http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1347.html
- [2012/04/27(金) 22:06]
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日本うつ病学会,双極性障害ガイドライン 第3版 :序言
日本うつ病学会,双極性障害ガイドライン 第3版
第2回改訂 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1342.html
前回のブログ http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1342.html
2版と書きましたが3版でした。
2011年3月10日作成(初版),2011年7月20日第1回小改訂(2版),2012年3月31日第2回大改訂(3版)と普通と違う数え方なので間違えました。
改訂についての序言はこちらをご確認ください。改訂の背景などあって,結構役に立ちます。
「日本うつ病学会双極性障害治療ガイドラインの改訂について(の序言)
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331jyogen.pdf
「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害」 第2回改訂
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331.pdf
この2つのpdf文書には,プロテクトがかかっていて,コピーペーストが出来ません。印刷だけができます。
引用してければ,書き写すしかありません。プロテクトの理由は分かるのですが,いろいろ不便です。
序言 では,2つの重要な問題が書かれています。これらにはコンセンサスがないとしています。
1.抗うつ薬使用に関する判断
2.維持療法を中止する時期に関する指針
●うつ病エピソード
については,保険適応の拡大と,臨床研究を調べ4剤を推奨される治療にあげました。
セロクエル,リチウム,ジプレキサ,ラミクタール
抗うつ薬使用は賛否両論あり,従来の記述を継続しました。すなわち三環系抗うつ薬は躁転率が高いので使用は推奨せず,躁転率が若干低いSSRI/SNRIでも気分安定薬の併用なしは推奨しません。
ただし,1)ラピッドサイクラーや間歇期でも気分変動がみられ経過が不安定な場合,2)躁うつ混合状態,3)若年者などでは使用を避けます。
●維持療法
双極性障害が,統合失調症のように生涯にわたる疾患か,維持療法を中止するとしたらいつかの問題があります。
Tohenら,1990の参考になる研究によれば,入院治療を要した患者の72%が4年以内に再発しています。
さらに経過観察期間を延ばせば,さらに大多数の患者が再発するでしょう。
もちろん,エピソードの軽い,寛解期の長い,発症年齢の遅い場合は,個人差もあるけど,維持療法の期間は異なるでしょうが現時点で予測は不可能です。
従って実践的には,治療経過,患者のおかれた状況,患者・家族の希望の総合判断でしょう。
ガイドラインで維持療法基準を作れる段階でないので、Tohenらの研究結果を引用し、速すぎる治療中断が不必要な再発を招かないように慎重論の立場を推奨しました。
●躁病エピソード
非定型抗精神病薬が、3週の時点で気分安定薬より即効的というCiprianiらの2011年の報告が注目されたが、長期のリスク・ベネフィットが不明だある事から言及するの留めました。
リチウムの治療閾が狭いので,躁状態が重いとき,過去のエピソードで他剤に良く反応した,リチウム以外の気分安定薬や非定型抗精神病薬をケースバイケースで使用する事を推奨しました。
- [2012/04/27(金) 21:51]
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精神障害診断のグループ化:論説4(終)
精神障害診断のグループ化:論説4(終)
一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化(*原題)
Grouping Diagnoses of Mental Disorders by Their Common Risk Factors
Steven E. Hyman, M.D.
http://ajp.psychiatryonline.org/article.aspx?articleid=102574
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1828/appi.ajp.2010.10111655.pdf
12個のI軸と全てのII軸精神疾患の遺伝と環境危険因子*の論文に対する論説
http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1341.html
遺伝的,環境的危険因子の構造,症候性と閾値下症候性の一般的なDSM-IVのI軸精神疾患および,すべてのII軸精神疾患の危険因子について(*原題)
論説:一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化
Editorial:Grouping Diagnoses of Mental Disordersby Their Common Risk Factors
論説1 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1343.html
論説2 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1344.html
論説3 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1345.html
論説4
上述の短い記載より,DSM-5やICD-11を作り出す任務につく人は,限られた科学知識が利用できるだけで,個々の障害のより良い定義を可能にすると,悪魔にとりつかれたようになっているのは,驚くべきではありません。
この号のケンドラーらの論文は,この問題について,追加のはずみにはなるかもしれない,その戦略はは,私も推奨していると告白するが,そしてそれはDSM-5やICD-11の障害の大きなグループ分けに有意の当たらしい,フォーカスをおくものです,そして研究者を勇気づけ,個々の障害の境界をこえて研究するものです,そのゴールは,障害の境界が引かれている,底辺より調べて,再分析することです。
DSM-5の主要な章で,ケンドラーらや,他のグループの仕事における,内向性と外向性障害に対応するものになるかもしれません。
臨床家のためには,ケンドラーらの仕事は,個々の患者の臨床実践にも意味があるでしょう。
多くの患者にとって,確定診断追求は気力をくじくものです,なぜなら,異なる精神科医と心理学者は,種々のパーソナリティ障害,気分障害,不安障害を,「原因」とかラベルしようとするのです,それは生活における患者の困難に対してでした。
基礎にある共通の遺伝と環境因子は主要なグループの疾患のメンバーの間の重複を説明してくれるように見えます。
個人差,家庭における育て方で共有されなかったものは,環境の差異を反映し,それは年と伴に変化し,人生の任意のステージで起きた疾患の発現に責任があるかもしれなかった。
このように,個人は成熟し,自身の人生を経験するにつれ,任意の行動形質の出現,それには精神疾患も含まれますが,個人の個性や,ユニークな人生の物語が展開するのに,反映するのでしょう。
- [2012/04/26(木) 21:02]
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精神障害診断のグループ化:論説3
精神障害診断のグループ化:論説3
一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化(*原題)
Grouping Diagnoses of Mental Disorders by Their Common Risk Factors
Steven E. Hyman, M.D.
http://ajp.psychiatryonline.org/article.aspx?articleid=102574
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1828/appi.ajp.2010.10111655.pdf
12個のI軸と全てのII軸精神疾患の遺伝と環境危険因子*の論文に対する論説
http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1341.html
遺伝的,環境的危険因子の構造,症候性と閾値下症候性の一般的なDSM-IVのI軸精神疾患および,すべてのII軸精神疾患の危険因子について(*原題)
論説:一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化
Editorial:Grouping Diagnoses of Mental Disordersby Their Common Risk Factors
論説1 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1343.html
論説2 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1344.html
論説3
私は,Ⅱ軸(パーソナリティ障害)に関する結論について,掘り下げようとは思いません,しかし,いくつかのポイントについて強調しておくのは重要と考えます。
第1に,他の多くの研究,最近のBornovalovaらの*1ものも含めて,反社会性パーソナリティ障害はⅠ群の外向性障害にクラスターを作っていて,パーソナリティ障害にクラスターを作っていません。
第2に,統合失調型パーソナリティ障害に関する知見を解釈するのが困難である事です,それは統合失調症に関連する疾患がこの双生児サンプルの研究で含まれていない為です。
統合失調型パーソナリティ障害の診断は,最初,統合失調症の発端者の家族のメンバーで症状はあるけど精神病性でないメンバーの調査から明らかになりました。
じっさい,ケンドラーらは,説得力のある研究を発表し,その事は統合失調型を基礎にして独立したクラスターを議論することができたかもしれません。
どのようにして過去の研究を,今の研究に一致させるかは,まったくはっきりしていません。
アプローチのもっとも困難な問題は,それがDSMの精神障害を構成ブロックとして,正確に信頼性を置いていますが,DSM-IVの精神障害の診断は正式に有効か分からない点です。
この懸念はいくつかのパーソナリティ障害に特に指摘されています;DSM-5が究極的にパーソナリティ障害をどのように扱うかはっきりしていません,しかし少なくと4つ,多くても5つの,現存するパーソナリティ障害は,DSMマニュアルより消えるかもしれません,それは部分的は,首尾一貫性の欠如,他の診断に比べてさえ,正当化を欠いているためのようです。
現代の精神障害の分類は,操作的診断基準を含んでいることで,それは評価者間の信頼性という重要な有益な効果がありました。
しかしながら,精神疾患の現代的アプローチの初めより,多くの研究者が,大部分成功はしませんでしたが,現存する障害の正当性を確立しようとしました,「自然型」あるいは,より基準を精緻にしたり,それらの亜型を作ったりして,均一性を求めたのでした。
時が経つにつれ,正当化のかわりに,現存する診断基準に重大な問題がある事はますます明らかになってきました。
これらの問題は既に考察した,併存症の問題だけでなく,臨床家がしばしば快適でない 「特定不能の,not otherwise specified,NOS」診断に,頼らざるえない事です。
NOS診断に頼る必要がある事は,DMSシステムに過剰仕様の根本的問題がある事を示唆します:DSM-IV障害の診断基準を完全に満たす患者,特に単一のDSM-IV障害の診断基準を満たす患者は,クリニックの設定でみる患者では,少数派であるでしょう。
これらの問題は,臨床家にとって明らかですが,それの解決の為に, 科学的研究,特に遺伝的研究に注目して,別々の障害と推測されるものを超えて,共有の遺伝的因子を発見したのでした。
これらの共有危険因子は双生児研究で同定されました,双生児研究では,遺伝危険因子の集合体を同定し,ますます増える分子遺伝学の研究でも,例えば,統合失調症と双極性障害に共有する遺伝的寄与が発見されました*2。
*1 Bornovalovaら
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1827/appi.ajp.2010.09091272.pdf
*2 Common genetic determinants of schizophrenia and bipolar disorder in Swedish families: a population-based study
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19150704
- [2012/04/25(水) 21:57]
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精神障害診断のグループ化:論説2
精神障害診断のグループ化:論説2
一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化(*原題)
Grouping Diagnoses of Mental Disorders by Their Common Risk Factors
Steven E. Hyman, M.D.
http://ajp.psychiatryonline.org/article.aspx?articleid=102574
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1828/appi.ajp.2010.10111655.pdf
12個のI軸と全てのII軸精神疾患の遺伝と環境危険因子*1の論文に対する論説
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遺伝的,環境的危険因子の構造,症候性と閾値下症候性の一般的なDSM-IVのI軸精神疾患および,すべてのII軸精神疾患の危険因子について(*1原題)
論説:一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化
Editorial:Grouping Diagnoses of Mental Disordersby Their Common Risk Factors
論説1 http://m2fazami.blog26.fc2.com/blog-entry-1343.html
論説2
ケンドラーらは,重要な早期の貢献を,合併症の分析に対して行なっています,それは精神障害をペアにして見る事で行ないました。
例えば,全般性不安障害と大うつ病は,有意に重複する遺伝と環境の危険因子がある事を発見しました,その事はクリニックで両方の疾患をもつ患者がそんなにも多いことを説明するでしょう。
Kruegerらと,他の研究グループも有意の進展を多変量解析でなし遂げました,それより複数の精神障害の間の関係のモデルが作られ,それは,併発の頻度が,それらの集団の有病率を超えている事を予測しました。
これらの分析から,仮定される脆弱性因子はペアの精神障害の間の関係を説明するだけでなく,クラスター間の関係も説明すると言うことを,明らかになりました。
もっとも広く再現されるクラスターは「内向性障害」(気分障害と不安障害)と「外向性障害」(行為障害,反抗挑戦性障害,反社会性パーソナリティ障害,物質使用関連障害,そして多くの場合,注意欠陥多動障害)と言う名前を与えられました。
要約すると,これらの分析は,不安障害は,大うつ病や気分変調症と併発しやすいが,反社会性パーソナリティ障害とは併発しない事を,予測します。
「内向性」と「外向性」の用語は,長年の間,多様な意味と融合しています,その事は,これらのクラスターに新しい名前が値するかの疑問がでます,しかし基礎的観察,特定の障害がこれらのクラスター内で共変動するのは,極めて強固に見えます。
多変量解析によるクラスターの出現は,直ちに疑問を投げかけます,すなわち基礎になる共通の危険因子はあるのでしょうかと言う事です。
その疑問は,たくさんの文献が遺伝と環境に危険因子を調べる事で起きてきたものです,危険因子はなぜいくつかの障害が高率に併発し,一方他のものはそうでないかを説明するかもしれないものです。
文献はこの短い論説ではとてもレビューできないけど,重要で顕著な研究は最近出版され,それは高度に遺伝的な一般的脆弱性因子が,世代にわたって外向性精神病理学の遺伝に関わっています。*1
ケンドラーらがこの研究で達成したものは,遺伝的と非遺伝的危険因子を内向性と外向性クラスターで一緒に,同時に調べたことです,対象は10個のDSM-IVパーソナリティ障害でした,(しかしながら,いくつかの技術的複雑さがありました)。
ケンドラーらは彼らの分析を669人の一卵性双生児と,377人の同性の2卵性双生児のインタビューを基に行いました。
標準的な仮定として,同性の双子で一緒に育てられたペアは,早期の環境を共有していてますが,さらに高い一致率の形質を,1卵性双生児で(100%のDNA配列を共有しています),それは2卵性双生児(かれらは平均して50%の共有でした)より高い事を示しました,その事は遺伝子の有意な役割が形質の発現に及ぼしている事になります,この場合は精神障害でした。
もちろん,双生児研究は,個人のDNA配列変異でリスクに寄与するものを明らかにしませんが;精神障害に対して分子生物学研究でそのような試みは,まだ比較的初期の段階です,そして精神障害は注目すべき程度の遺伝的多様性と複雑さを現わしているのでした。
双生児研究の利点は,関与する実際の遺伝子の事を知らなくて済む事です,しかし遺伝的リスク,共有環境のリスク,非共有環境のリスク,と偶然の集合体を計算できる事です。
すでに記載したように,ケンドラーらは,4つの遺伝的危険因子を同定し,おのおの精神病理学のクラスターの基礎になり,そこでは,I軸とII軸の内向性障害は,控え目にお互いに相関し,それは I軸とII軸の外向性障害でも同様でした。
*1 Familial Transmission and Heritability of Childhood Disruptive Disorders
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1827/appi.ajp.2010.09091272.pdf
- [2012/04/25(水) 01:47]
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精神障害診断のグループ化:論説1
精神障害診断のグループ化:論説1
一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化(原題)
Grouping Diagnoses of Mental Disorders by Their Common Risk Factors
Steven E. Hyman, M.D.
http://ajp.psychiatryonline.org/article.aspx?articleid=102574
http://ajp.psychiatryonline.org/data/Journals/AJP/1828/appi.ajp.2010.10111655.pdf
12個のI軸と全てのII軸精神疾患の遺伝と環境危険因子*1の論文に対する論説
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遺伝的,環境的危険因子の構造,症候性と閾値下症候性の一般的なDSM-IVのI軸精神疾患および,すべてのII軸精神疾患の危険因子について(*原題)
論説:一般的な危険因子による精神障害の診断のグループ化
Editorial
Grouping Diagnoses of Mental Disordersby Their Common Risk Factors
論説1
この号で,ケンドラー*1らは,遺伝的・環境的危険因子を記述し,それらがⅠ 障害とII 精神障害の間の有意の関連性の基礎になっているとしました。
特定すると,彼らは4つの強力な遺伝因子と,3つの環境因子を報告しました,それぞれの因子は,DSM-IVに記載されている病態生理学のカテゴリーに寄与します。
彼らは遺伝因子を,Ⅰ軸内向性,II軸内向性,Ⅰ軸外向性,II軸外向性と記載しました。
しかしながら,統合失調症やその他の精神障害はこの研究から除かれていました。
この種の研究は極めて深遠で,臨床実践からとても離れていました。
実際,このタイプの分析は,ケンドラーらが建てたもので,現在改訂中のDSM-IVやICD-10に有意な影響を与えるものです。
歴史的に,精神障害の基礎にある危険因子をさがす,もっとも説得力のある理由は,通常ではなく高いDSM疾患の合併症の頻度でした。
いくつかの疾患の間の併発の観察された頻度はとても高いので,説明が必要でしょう。
下記に述べるような仮説が考えられ,それは相互に除外するものではありません,それは次のような可能性です
1)障害の併発は,少なくとも部分的に共有された危険因子の分岐した発現を示しているのかもしれない,
2)1つの障害は,もう1つの障害の原因の役割をしているのかもしれません,例えば,ニコチン依存が肺がんの原因の役割を果たすように,
3)DSMシステムの障害の境界は,具合が悪くて,境界線を引く事ができないのです,少なくとも幾つかの併存症は,1つの疾患に複数の名前を与えてしまうアーティファクト(実験で生じた人工的データのエラーの事)なのです。
- [2012/04/24(火) 00:38]
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日本うつ病学会,双極性障害ガイドライン 第2版
日本うつ病学会,双極性障害ガイドライン 第2版
日本うつ病学会が,
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/index.html
2012年3月31日(土) 「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害」 第2回改訂
を行いました。
改訂についての序言はこちらをご確認ください。改訂の背景などあって,結構役に立ちます。
第2回改訂について(PDF)
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331jyogen.pdf
「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害」 第2回改訂
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/120331.pdf
このpdf文書には,プロテクトがかかっていて,コピーペーストが出来ません。
印刷だけができます。
引用してければ,書き写すしかありません。
プロテクトの理由は分かるのですが,いろいろ不便です。
「このガイドラインの使用は、臨床経験のある精神科医を対象としたものです。」とありますから,患者や当事者が使って,間違った結果になっても自己責任です。
でも,メンタルヘルスリテラシーの時代ですから,目を通すのは悪くないと思います。
http://www.rofuku.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/kadai/pdf_syouroku/h23/9hyogo-syo.pdf
ヘルスリテラシー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%BC
http://www.healthliteracy.jp/
- [2012/04/20(金) 20:41]
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はじめまして、医療+医薬品の業界まとめニュースを運営しています。
このたび突然ご連絡をさせていただいたのは
当サイトと相互リンク、相互RSS医療+医薬品の業界まとめニュース野田聖子を擁護します。Re:ゲーデル,多数決のパラドックス,アローの定理た柳虫さん,こんばんは,返事がおそくなってすみません。
あなたは,法律とか,慣習法を,矛盾がなく(無矛盾性,それが規定できない物はない(完全性)と,仮定してazami(r)TMS((反復性)経頭蓋磁気刺激法)と迷走神経刺激(VNS)とDBSこんにちは
うつ病治療の記事を読ませていただきました
参考にしたいと思います
ありがとうございましたジャミング野田聖子を擁護します。法というのは、なんでもかんでも その時点の価値観で決められるようなものでは、ありません。
近年、そのような法が次々と創られては制定されておりますが、それは法を柳虫野田聖子を擁護します。観念の問題ですな。
医療技術が進んだとて あかんもんはあかんのです。
なんでもありになってしまっては、世に秩序がなくなります。
不妊治療で駄目なら諦める。
柳虫野田聖子を擁護します。生殖医療をめぐる議論azamiさん、なかなかブログ読めなくてすみません。
私自身はまずまずの体調で過ごしてます。
私はアンチ自民ですが、野田聖子議員だけは出産前から応援していました。
Yoca高齢者終末期の人工栄養補給中止指針Re: 悩ましいところですケロさん,こんばんは,
>悩ましいところです
アルツハイマー病にて、要介護5で特養に入所中の父がいます。
特養入所前にいた病院で、最初に胃ろうについてせつめazami高齢者終末期の人工栄養補給中止指針悩ましいところですアルツハイマー病にて、要介護5で特養に入所中の父がいます。
特養入所前にいた病院で、最初に胃ろうについてせつめいを受け
、家族の意向の書類を提出しました。幸い父ケロ